【木工】木製ぐい呑み(カストール絵付き)

製作物

こんにちは。H. Châteauです。前回のホルンの木製マウスピース第2号以降、木製マッピの需要と量産方法について考えつつ、他の作業もしていたのでほとんど木工を進められませんでした。しかし、マッピ量産用に中古木工用ウッドレースを購入することができ、さらに焼き入れができるようウッドバーニング用のペンも思い切って購入しました!そこで、まずは試験的に「ぐい呑み」を作成したので、ご紹介します。(※2017年1月23日に作成した記事を書き直しました。)

1.目的

木材を回転させて刃物で切削するための機械をウッドレース(木工旋盤)といいます。ウッドレースがあれば、マウスピースを細くしていくために削るのが楽になります!

さらに、ウッドレースがあればマウスピースは元より、他にも音楽愛好家を盛り上げる様々なグッズも作ることができるようになります!そこで、まずお酒が大好きな音楽愛好家に向けて、音楽に関連した「木製ぐい吞み」を作成することにしました。試験作成なので、絵は「カストール」にしました。

2.準備

ぐい呑みを作成するにあたり、懸念が一つありました。よく旅先で、その土地の名前が入ってたりその土地の木材を使ってたりする「木製おちょこ」を購入するのですが、以前それでお酒を飲んだところ、なんとお酒がおちょこに浸透していきました…。お土産というのもあるのでしょう、耐水加工がされておらずお酒を注ぐと染みたり、木部を通過してポタポタと垂れてきたりします。もしかしたら使わずに記念に取っておくものだったのかもしれませんが、おちょことして売っているのであればやはりそれでお酒を飲みたい。

そこで、木製品の防水について調べてみたところ、オイルまたは樹脂で防水加工することを知りました。このため、今回は樹脂による防水加工も試験的に行っています。使用した道具・材料は以下です。

  • ナカトミ ウッドレースWT100
  • ハッコー マイペンアルファ
  • ひのきブロック(東急ハンズ)
  • 耐水サンドペーパー
  • 木固めエース(液体樹脂塗料)

ナカトミ ウッドレースWT100がいわゆる木工旋盤で、卓上で使う比較的小型のものです。もう市販されておりませんが、稀にネットオークションに出てきますので、そこで安く購入しました。なお、卓上とはいいつつもそれなりの大きさとパワーがありますので、集合住宅で使う場合は他室への振動対策や、室内の粉じん対策が必要です。

ハッコー マイペンアルファはウッドバーニング用のペンです。以前100均にあるハンダごてを使ってみましたが予想以上に使いにくかったので準備しました。なお、温度調整もできるタイプです。

木固めエースというのが、先ほど述べた木工製品に含浸させて耐水効果を得させる樹脂塗料です(食品衛生法の基準をクリアしています)。

3.経過

作業工程は以下のとおりです。今回は試験的に作成したため、今後作業順序を変える可能性はあります。

  1. ひのきブロックをウッドレースで挽き、ぐい呑みの形へ
  2. サンドペーパー後、木固めエースを含浸させ耐水効果を付加
  3. マイペンアルファにて絵を焼きつける

ウッドレース使用時は一人で写真が撮れません(+作業部屋がなく居室内なので少し恥ずかしい)のでウッドレース使用中の写真はありません。すみません。

マイペンアルファを使うのは初めてでしたので、まずは削る前のひのきブロックに練習で焼き付けてみました。絵や文字はブロックに直に描くと下手になったので、元絵をトレーシングペーパーで転写しています。なお、転写はチャコペーパーを使ったほうが上手くいくと思います。

木固めエース使用中も樹脂とシンナーを扱っており、写真を取る余裕がなかったため、今後余裕があるときに撮影出来たら掲載します。

4.完成

道具を揃えつつ作っていましたので今回これをつくるまで3か月以上かかりましたが、全部揃った今なら仕事をしながらでも1つ1週間以内で作る気もします。

完成写真はこちら。

いかがでしょう?予想よりお洒落になった気がします。ただ、間近で見ると少し焼き付けた表面がデコボコしています。実際、平面であるひのきブロックよりも曲面であるぐい呑みは焼き付けにくく、ひのきブロックに焼き付けたときよりも抵抗感がありました。もしかしたら、今回木固めエースの含浸後に焼き付けを行ったので、材が変質しておりそれが焼き付けにくかった原因かもしれません。次回は焼き付けた後に木固めエースを含浸させる方法をとってみようと思います。

5.おわりに

作成したぐい呑みに実際に水を入れてみたところ、ほとんど浸透しませんでした。ほとんど、というのは水を入れて一日経過させてみたところ多少かさが減っていた(自然蒸発量にしては減っている気がした)のですが、お酒を飲むような短時間では浸透しなかったためです。自分も初めての作業でしたので、塗り不足等もあるかもしれませんが、一定の防水効果は得られたと考えています。なお、お土産で売っているおちょこの一部はお酒を入れたら目に見えて減っていきますし、場合によってはおちょこの下に漏れてくるレベルです。これと比較しても防水効果は得られたと考えてよいでしょう。

防水効果だけでなく、文字や絵の焼き付けにも成功したと思いますので、今回の「カストール」だけでなく、楽器のシルエットや音楽記号入れたらさらにみなさんも喜ぶものができるかもしれません。

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